アミノ酸プライムミックス研究会

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筋肉老化のリスクRisk

サルコペニア(加齢性筋肉量減少症)は、生活習慣病の原因にも

筋肉の合成と分解のバランスが崩れて、分解が合成を上回ることで、サルコペニアが引き起こされると考えられています。「サルコペニア」とは、加齢によって骨格筋の量と機能が低下することです。筋肉量が減ることのリスクは、転びやすくなるということにとどまりません。糖代謝や脂質代謝異常など生活習慣病の危険性も増大することはご存知でしょうか。骨格筋は体重の4割を占める最大の臓器で、「運動」「代謝」「たんぱく質の貯蔵」といった重要な役割を担っているのです。骨格筋の機能低下は、ケガや病気の要因になり、寝たきりを招きます。

サルコペニア(加齢性筋肉量減少症)
サルコペニアが招くリスク

出典:日本サルコペニア・フレイル学会「サルコペニア診療ガイドライン2017年版」より作成

健康寿命を縮める
きっかけに

骨・関節・筋肉など身体を支えたり動かしたりする運動器全般の機能低下をロコモティブシンドローム(通称ロコモ)といいます。介護が必要になった主な理由では、ロコモの症状である「骨折・転倒(12.2%)」「関節疾患(11%)」を合わせると23.2%とほぼ4人に1人で第1位。脳血管疾患や、認知症を上回りました。

サルコペニアも健康寿命を縮めるロコモの症状のひとつです。筋肉量が減れば転倒しやすく、関節への負担は増加し、転んで骨折すれば運動量が減少して筋肉量は低下します。ロコモ症状は相互に悪影響を及ぼすのです。歳だからと筋肉量が減るのを放っておけば、要介護へとまっしぐらです。

65歳以上の要介護者等の介護が必要になった主な理由

出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」(2013)

ロコモティブ シンドロームへの流れ

筋肉ケアは短期で効果が出やすい

サルコペニアやロコモを予防するために、非常に重要で効果的なのが、筋肉ケアです。私たちの身体の細胞は絶えず生まれ変わっていますが、その期間が短いのが筋肉なのです。組織を構成するたんぱく質の半分が入れ替わるのに、骨は7年、関節の軟骨は117年かかるのに対し、筋肉は48日と短期間で効果が出やすいといえます。

筋肉がしっかりついていれば、身体をちゃんと支えられて、骨や関節にかかる負担も軽減。筋肉を鍛えることで骨も丈夫になります。たとえ80歳であっても、筋肉は増やすことが可能です。ただ、筋肉ケアのスタートは、早いに越したことはありません。

身体の組織の半分が入れ替わる期間

サルコペニア肥満で、
生活習慣病リスクが急上昇!

今や40歳以上の4人に1人が
サルコペニア肥満!?

筋肉老化、サルコペニアに輪をかけて近年問題視されているのが「サルコペニア肥満」です。サルコペニア肥満とは、サルコペニア(筋肉量減少)と肥満(体脂肪増加)が重なった状態で、早い人では40代で発症し、70代では通常の肥満より増える傾向があります。

サルコペニア肥満の怖いところは、サルコペニアのみ・肥満のみよりも、生活習慣病などの病気リスクが高まることです。筋肉は、身体や関節を動かすだけのものではありません。ホルモンなどを合成・分泌することが知られており、代謝や機能調節に関与することが報告されています。また、ブドウ糖を取り込んで、血糖をコントロールしたり、グリコーゲンとして貯蔵するのも筋肉の重要な役割です。筋肉量・質の低下で、インスリンが効きにくい状態になることもわかっています。こういった働きを持つ筋肉の減少と体脂肪増加が同時に起これば、病気のリスクが非常に高まることは容易に想像がつくでしょう。

サルコペニア肥満とは

出典:アクティブシニア「食と栄養」研究会

サルコペニア肥満によるリスク

太っていなくても危険あり
筋肉が脂肪に乗っ取られている!

私は太っていないから大丈夫――と言い切れないのがサルコペニア肥満です。太って見えないのは、筋肉量が少ないためなのかもしれません。若い頃と比べて体重に変化がないという人も例外ではなく、脂肪より重い筋肉が減って、その分脂肪に置き換わっている可能性があります。それはまるで筋肉が脂肪に乗っ取られているようなものです。

世界的にBMI*¹ 25未満なら肥満とは判定されませんが、アジア人にはBMI 23以上で代謝異常が出現しやすいことがわかっています。太っていなくても生活習慣病(代謝異常)が生じている人は、筋肉の質が低下している可能性が、日本の研究*2によって、2016年に世界で初めて明らかにされました。

*1…Body Mass Indexは、大人にのみ適応する体格判定基準。BMI=体重(kg)÷(身長(m))²。 25以上は肥満と判定。
*2…順天堂大学

骨格筋インスリン感受性(ブドウ糖消失率)
*心血管代謝リスク因子(高血糖、脂質異常症、高血圧)

リスクを1つでも持っていると骨格筋の質が低下

BMIが23~25kg/m²で心血管代謝リスク因子(高血糖、脂質異常症、高血圧)を持っていない人は、正常群と同等のインスリン感受性でしたが、リスクを1つでも持っていると骨格筋の質の低下(インスリン抵抗性)を認め、そのレベルは肥満MS群(肥満でメタボリックシンドロームを合併する者)と同等。

出典:Kageumi T et al.(2016).
Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism.

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